こちらはKIKUを運営している山口こうじ店 専務の山口和真が、KIKUづくりに関わる生産者を訪問し、インタビューを行うシリーズです。KIKUは製造会社の麹屋「山口こうじ店」だけでなく、たくさんの生産者の方々に支えられてできています。
本記事を通して、KIKUシリーズの背景や、KIKUづくりに関わる生産者の方々の想いを知っていただけたら嬉しいです。
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今回のインタビュー
Pulau Coffee Roaster 代表
島裕康 様
2023年5月より、福島県須賀川市で実店舗としてコーヒースタンドをオープン。
世界各地の特色あるコーヒー豆をセレクトし、
こだわりの焙煎で仕上げたコーヒーをネットショップなどで販売。
HP:https://shop.pulaucoffeeroaster.com/
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幼い頃から海外に対する気持ちが強く、旅行業界で働いていました。
山口:島さんの経歴や開業にいたった経緯などを教えてください。
島さん:生まれは東京ですが、母親がインドネシア出身なので、幼い頃からよくインドネシアを含め海外に行く機会が多く、その頃から海外に対する気持ちを強く持っていました。大学卒業後は、アメリカ留学を経てフィリピンで数年間仕事を行った後、日本に帰国しました。帰国後はIT系の仕事を挟み、今までの経験が活かせるということで旅行代理店に転職し、約15年ほどインバウンド向けの旅行者を相手にする仕事をしていました。
コロナ禍のタイミングもありコーヒー豆を焙煎することにハマって。
元々、コーヒーがとても好きで、自分で焙煎したコーヒーが本当に美味しかったんですね。最初は手網を使って焙煎していたのですが、どんどん焙煎することにハマっていったというか。コロナ禍のタイミングもあり、一念発起し会社を辞めて、自分で焙煎したコーヒー豆をネットショップで販売するところから始めました。インドネシア語で「島」を意味する「Pulau」を頭につけた「Pulau Coffee Roaster(プラウコーヒーロースタ-)」というショップ名をつけ、スタートしました。
山口:独立の際にはご家族もいらっしゃったということで大変な決断だったと思います。
島さん:そうですね(笑)。最初は本当に趣味の範疇でやっていたのですが、ネットショップで販売していく中でいい反響をいただきまして、それが勇気となって今まで突き進んできました。
2023年5月に福島県須賀川市で実店舗をオープン。
山口:2023年5月に福島県須賀川市で実店舗をオープンされましたがなぜ須賀川だったのでしょうか。
島さん:当時は神奈川県に住んでいたのですが、やはり焙煎をしていく中で、火を使うこと、焙煎中に出る煙などの問題があり、住宅地などの家どうしの間隔が狭い場所ではなかなか展開していけませんでした。色々と条件に合うような物件を探してみたのですが、思うような場所か見つからず。そのとき、妻の実家が須賀川ということで考えてみたところ、東京からの交通の便もよく、適度に開かれた土地やロケーションもあり、須賀川で焙煎を行うことを決めました。その際、焙煎を行うだけでなく、来られた人に気軽にコーヒーを飲んでもらえるよう飲食の許可も取り、イートイン、テイクアウト、コーヒー豆の購入までできるような店舗にしました。
山口:本当に素敵なお店なので、当店からも近くにあることを本当に嬉しく思っております!そういえば、私と島さんの出会いも、こちらがオープンするちょうど一ヶ月くらい前でしたね。
島さん:そうでしたね。いつも白河の農家の方から直接お米を購入しているのですが、その方から近くにいろんな甘酒を作ってる会社があるから行ってみたらと言われまして、ちょうど発酵などに興味があったことから、その足で伺いましたね。
山口:私も会社にいないことが多いので、島さんが来られたタイミングで会社にいれて本当に良かったですよ!
島さん:本当ですね!いろんな意味でタイミングがよかったなと。その際に、甘酒や非売品の試食をさせていただくなかで、新しい商品開発ができると思いました。あのとき行って正解でしたね。
山口:私も当時はこのような形で商品開発ができるとは思っていなかったので、びっくりしています!では次に、島さんの作るコーヒーのこだわりをおしえていただけないでしょうか。
インドネシアの豆を中心に、中南米・アフリカの豆などを飲み比べできる
島さん:まず扱っている豆ですが、インドネシアの豆を中心に中南米・アフリカの豆と幅広く扱っています。その中でも関係性もあることからインドネシア産のものが多めです。店内では試飲でもきますので、飲み比べをしてお好みの豆を買ってもらえばと思っています。
山口:コーヒー豆は中南米のイメージはあるのですが、インドネシアでも作っているんですね!
島さん:そうですね。インドネシアは世界3位の生産量を誇ります。ここではマンデリンであったり、トラジャという銘柄を取り扱っています。
仕入れた生豆は水洗いしてから焙煎
島さん:仕入れた生豆は水洗いしてからピッキングして焙煎しています。生豆にはホコリなどが付いていて、表面の汚れを残したままですと、味わいにも関わってくると思いますからね。
豆の特徴に合わせた焙煎を
島さん:また焙煎ですが、豆本来の酸味がありフルーティなあじわいの浅煎りものやしっかりビターな味わいの深煎りなど、豆の特徴にあった焙煎を行い、販売しています。器具によって挽き方なども変わってくるので、お客様の要望に合わせて、挽いたものや豆のままでも販売しております。
山口:私も来るたびにコーヒーをいただいていますが、品種ごとにそれぞれ特徴があって、飲んでいて本当に面白いんですよね!より一層コーヒーが好きになった気がします。今回、コラボということでPulau Coffee Roasterモデルのコーヒー甘酒を開発させていただきましたが、どのような豆を使っているのでしょうか。
コーヒー甘酒には、インドネシア産のトラジャを使用
島さん:今回のコーヒー甘酒に使っている豆はインドネシア産のトラジャというものです。こちらを深めに焙煎したものを甘酒に使用しています。この銘柄は深めに焙煎しても、豆本来の味が残る豆なのと、この店の店名にも関係あるインドネシアにかけて、ブレンドをせず、単一の豆だけで作っています。
山口:開発をさせていただきましたが、弊社モデルとの違いにびっくりしています。
島さん:そうですね。発売から数ヶ月経っていますが、お客様の意見を参考にしながら製法や配合量なども調整していきまして、本当にいいものに仕上がってきたなと思っています。また、パッケージも手に取りたくなるようなデザインで、ギフト用としても好評いただいています。
コーヒー甘酒はコーヒーを抽出しながら米と麹を発酵させる独自製法
山口:コーヒー豆からコーヒーを抽出しながら、米と麹を発酵するという独自製法で作っているコーヒー甘酒は、普通の甘酒とは一線を画す味わいですよね!甘酒が苦手な方でも美味しいとの意見もありますし、特に麹文化のない海外の方でも美味しく召し上がりいただいているということは聞いてます。
島さん:そうですね。今年の夏がとても暑かったこともあり、栄養補給としてコーヒー甘酒を買われるかたが多かったですし、ネットショップでの販売も想定より多く反響が高かったです。
甘酒が苦手な方でも楽しめる味わい。ゆくゆくは世界に広げていきたい
コーヒー甘酒はしっかりとコーヒーの風味や香り、豆独自のあじわいが残っているので、甘酒が苦手という方にもオススメできる商品です。今後の目標としても、店舗とネットショップでコーヒー甘酒を広めつつ、ゆくゆくは世界にまで届いてほしいと思っています。
山口:健康機能からも発酵食品は世界で注目されていますが、今後とも貴店とコーヒー甘酒を協力して販売していけたらと思っています。またお客様の意見ありましたらいつでも言ってくださいね!
島さん:もちろんです。フットワーク軽く、色々と対応して頂いてるので今後も良いものにしていきたいと思っております。
店名 | Pulau Coffee Roaster(プラウコーヒーロースタ-) |
住所 | 福島県須賀川市和田道5-11 |
営業時間 | 13:00~18:00 |
定休日 | 木曜・日曜(※臨時休業日あり) |
HP | https://shop.pulaucoffeeroaster.com/ |
コーヒー甘酒 販売サイト | https://shop.pulaucoffeeroaster.com/categories/5383152 |
https://www.instagram.com/pulaucoffeeroaster |